「 今 月 の 是 眞 」

~展示室より~

 

柴田是眞が原画を描き 日本橋はいばらが出版した刷り物「花くら遍」。

ギャラリーでは季節に合った画題の作品を展示中です。

 天気予報では「夏日」の声も聞かれるようになりました。

あっという間に桜の季節は終わり、初夏の五月を迎えようとしています。

前月は桜尽くしの是眞でしたが、今月は「端午の節句」。と言えばやはり菖蒲です。

 「ショウブ」ほど紛らわしいものもありません。「菖蒲」あるいは「尚武」とも書きますが、

端午の節句に付き物のショウブ湯はサトイモ科の「ショウブ・菖蒲」ですね。

その昔勇ましい武運を願って「尚武」とも書き、香りのよい根茎や葉を風呂に入れますが、花は全く違います。

また最新の植物分類では「ショウブ科」といわれます。

花を愛でる「菖蒲」はアヤメとも読む「アヤメ科」です。どれも良く似ていて見分けが難しい。

さて是眞の絵は何でしょう。

ハナショウブ、アヤメ、カキツバタは3種の画題で登場しています。

他に田植え間近のこの季節らしく「水口祭」。

春らしくつがいの蝶が仲良く飛ぶ「雄蝶雌蝶」。

いつも一枚是眞らしいユーモア作品を入れていますが今回はハナはハナでも「鼻眼鏡」。

 

どうぞお楽しみください。