あけましておめでとうございます。
我が家のお正月飾りは聖徳太子のお軸の前に亡父の玄翁(げんのう)と指金(さしがね)を飾ります。聖徳太子はその昔に法隆寺を建てたという言い伝えから、大工、木工関係者の崇敬の対象でかつては太子講も盛んでした。
また玄翁はどんな作業にも必須の道具で毎日握る使い手の人生が詰まった道具です。指金も正確な作業には欠かせない、指物作業の原点です。
このような飾りを通して、長い長い木工の歴史に思いをいたすとともに、師でもある先考に感謝する機会にしています。
今年は暮れにいただいた見事な佛手柑と庭の藪椿を生けてみました。佛手柑はあるお茶人がお庭で丹精込めて育てたものです。
さて今年は午年。6回目の年男です。昨年は体調のこともあり思うように仕事が進みませんでした。今年こそは懸案の仕事に取り組みたいと思います。
その筆頭は何といっても、正倉院宝物「赤漆文欟木御厨子」の復元模造制作です。日本の木工史・工芸史の嚆矢として最重要な作品だと私は常に語ってきました。しかしこの作品の制作に耐える材になかなか巡り合えず、時間ばかり経ってしましたが、昨年ようやく入手できて仕事に踏み出すことができるようになりました。
技法的にも未解明なことも多いのですが、当時使われたであろう「槍鉋」を準備しました。柄は檜などが多いのですが、もう少し目の詰まった材がいいのではと思い、榧の木を使ってみました。独特な香りと針葉樹としては持ち重りのする質感が、気持ちよく仕事を進めてくれるでしょう。
末筆ながら年頭に当たり皆様のご健勝をお祈りするとともに、本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

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鈴木 益世 (金曜日, 02 1月 2026 21:05)
明けましておめでとう御座います。今年も宜しくお願い致します。年男で気合いがさらに入りますね。体調を崩さないように、無理せず、先生らしく充実した一年になりますようにお祈り致します。
山村 光久 (日曜日, 04 1月 2026 16:01)
あけましておめでとうございます。
木工芸のファンです、聖武天皇の御厨子、楽しみです。
身の回りにあって使いがってが良く、美しいものに憧れます。
そんな作品を見てみたい、よろしくお願いします。