皆様明けましておめでとうございます。
旧年中は日本橋三越で開催した木工藝学林・清雅舎展や、秋に文化庁補助事業として行われた「重要無形文化財『木工芸』伝承者養成研修会」などを通じて木工藝の継承に力を入れた一年でした。
今後もその任に当たることはもちろん、残されたあまり多くはない時間を自身の仕事にも集中し、一点でも多くの作品を仕上げていきたいと念願しています。
今年は多くの公募展も開催されますので、多くの皆様ご鑑賞頂けますことを祈念しております。
現時点での主要な上半期の予定は以下の通りです。
伝統工芸木竹展には是非多くの木竹工作家の皆様にご出品頂きたく思っております。
2023年の展覧会予定
4月6日~23日 人間国宝展 於銀座和光
5月13日~6月18日 伝統工芸木竹展 於神戸竹中大工道具館
5月17日~22日 東日本伝統工芸展 於日本橋三越
6月21日~26日 伝統工芸木竹展 於日本橋三越
私が工房を置く群馬県はいわゆる自動車王国で、私も日々足替わりとして車を使います。
今回、月
何年か前、同誌の連載で小山薫堂氏が人間国宝のもとを訪ねる企
その言葉は「神は細部に宿る」。
スチールを取り入れた椅子でも有名なドイツの建築家 ミース・フ
木工藝学林 清雅舎展 ―須田賢司と5人の木工家―
ごあいさつ
日本ははっきりした四季と湿潤な気候が相まって、世界的にも稀な豊かな植生を誇る。その良質な樹木を材料とした木工の歴史は長い。そもそも人間が生活用具を獲得した最初は木の枝の加工=木工だっただろう。それから現代まで人々は技術の錬磨、道具の進歩に努め、洗練された「木工藝」の世界を生み出してきた。その長きにわたる木工の歴史の末端に座す私にとって、あとに続く木工家を育てることは重要な課題だ。7年前に重要無形文化財「木工芸」保持者に認定されてからは一層その思いを強くした。
現在木工に関する高等教育機関は少なく、また内弟子を育てる時代でもない。そこで自宅工房を拡張整備し、近県より日本工芸会の中堅作家5人に呼び掛け2018年正月に研究会を始めた。回を重ね、日本伝統工芸展での受賞や作家としての自覚の深化など成果も徐々に表れている。
研究会は技術の錬磨・研究のみにとどまらず、工芸家としての素養の陶冶を目指す場として「木工藝学林 清雅舎」と名づけた。もとより学林は共に学ぶことが基本だが、清雅は私の制作上のモットーであり、私自身が長年にわたって築き上げてきた世界を次世代に伝承する場でもある。
このたび清雅舎展を開催するにあたり、ご高覧いただきご支援をお願いするとともにご講評を仰ぎたい。
重要無形文化財「木工芸」保持者 須田賢司
---
木工藝学林 清雅舎 展 ―須田賢司と5人の木工家―
会 期:2022年6月15日(水) ~ 2022年6月20日(月) 最終日午後5時終了
会 場:日本橋三越本店本館6階美術特選画廊
リンク:木工藝学林 清雅舎 展 ―須田賢司と5人の木工家― | アートギャラリー | 日本橋三越本店 | 三越伊勢丹店舗情報 (mistore.jp)
このたび北海道立旭川美術館の「旭川美術館だより『氷華』No.64」に私のインタビュー記事が掲載されました。
学芸課長の佐藤由美加氏が私の工房に来てくださり、長時間のインタビューを通して、作品のこと、仕事のこと、諸々まとめていただきました。
記事はこちらのリンクからご覧頂けます▶hyoka_64.pdf (hokkaido.lg.jp)
イタリアはヴェネツィアにてミケランジェロ財団主催のHOMO FABER展が開催中です
「創作をする人間」に着目した展覧会を続けてきたHOMO FABER展が、今回は日本古来の伝統工芸にフォーカスし12人
展覧会のキュレーション
本展覧会に関連してはアメックス会員誌「DEPARTURE
例年桜の咲くころ恒例の「工芸Kōgeiの創造ー人間国宝展ー」が、今年も銀座和光で始まりました。4月13日まで無休です。
普段出品することの多い公募展は、その長い歴史の中で自然と出来上がった「制約」があるのですが、その点この会は自由に取り組めることが魅力です。人間国宝展と銘打っていますからその格調を保たねばならず緊張はしますが、他ではできない作品の製作・出品を心掛けています。
今日から第62回東日本伝統工芸展が始まりました。この展覧会は公益社団法人日本工芸会の東日本支部在住作家による展覧会です。支部と言っても関東甲信越から北海道までを含む大きな組織です。この展覧会の立ち上げには亡父も深くかかわっていたので思い出深い展覧会で、また私自身、若いときに何度か受賞をしたことでずいぶん励まされました。
今年は欅の小さな箱を出品しています。欅を多用しない私ではありますが、今回使った欅は特別杢目が美しく、玉杢でもなくモクモクと湧き上がる雲のような木目が特徴で、この良質の欅と黒柿材を合わせて小箱としました。中には用途に応じて懸け籠が入れられるようになっています。ご高覧頂けますと幸いです。
第62回東日本伝統工芸展
会期:2022年4月6日㈬~11日㈪
会場:日本橋三越本店7階
リンク:https://www.mistore.jp/shopping/event/nihombashi_e/higashinihon_50
皆様明けましておめでとうございます。
旧年中は日本橋三越で開催した木工藝学林・清雅舎展や、秋に文化庁補助事業として行われた「重要無形文化財『木工芸』伝承者養成研修会」などを通じて木工藝の継承に力を入れた一年でした。
今後もその任に当たることはもちろん、残されたあまり多くはない時間を自身の仕事にも集中し、一点でも多くの作品を仕上げていきたいと念願しています。
今年は多くの公募展も開催されますので、多くの皆様ご鑑賞頂けますことを祈念しております。
現時点での主要な上半期の予定は以下の通りです。
伝統工芸木竹展には是非多くの木竹工作家の皆様にご出品頂きたく思っております。
2023年の展覧会予定
4月6日~23日 人間国宝展 於銀座和光
5月13日~6月18日 伝統工芸木竹展 於神戸竹中大工道具館
5月17日~22日 東日本伝統工芸展 於日本橋三越
6月21日~26日 伝統工芸木竹展 於日本橋三越
私が工房を置く群馬県はいわゆる自動車王国で、私も日々足替わりとして車を使います。
今回、月
何年か前、同誌の連載で小山薫堂氏が人間国宝のもとを訪ねる企
その言葉は「神は細部に宿る」。
スチールを取り入れた椅子でも有名なドイツの建築家 ミース・フ
木工藝学林 清雅舎展 ―須田賢司と5人の木工家―
ごあいさつ
日本ははっきりした四季と湿潤な気候が相まって、世界的にも稀な豊かな植生を誇る。その良質な樹木を材料とした木工の歴史は長い。そもそも人間が生活用具を獲得した最初は木の枝の加工=木工だっただろう。それから現代まで人々は技術の錬磨、道具の進歩に努め、洗練された「木工藝」の世界を生み出してきた。その長きにわたる木工の歴史の末端に座す私にとって、あとに続く木工家を育てることは重要な課題だ。7年前に重要無形文化財「木工芸」保持者に認定されてからは一層その思いを強くした。
現在木工に関する高等教育機関は少なく、また内弟子を育てる時代でもない。そこで自宅工房を拡張整備し、近県より日本工芸会の中堅作家5人に呼び掛け2018年正月に研究会を始めた。回を重ね、日本伝統工芸展での受賞や作家としての自覚の深化など成果も徐々に表れている。
研究会は技術の錬磨・研究のみにとどまらず、工芸家としての素養の陶冶を目指す場として「木工藝学林 清雅舎」と名づけた。もとより学林は共に学ぶことが基本だが、清雅は私の制作上のモットーであり、私自身が長年にわたって築き上げてきた世界を次世代に伝承する場でもある。
このたび清雅舎展を開催するにあたり、ご高覧いただきご支援をお願いするとともにご講評を仰ぎたい。
重要無形文化財「木工芸」保持者 須田賢司
---
木工藝学林 清雅舎 展 ―須田賢司と5人の木工家―
会 期:2022年6月15日(水) ~ 2022年6月20日(月) 最終日午後5時終了
会 場:日本橋三越本店本館6階美術特選画廊
リンク:木工藝学林 清雅舎 展 ―須田賢司と5人の木工家― | アートギャラリー | 日本橋三越本店 | 三越伊勢丹店舗情報 (mistore.jp)
このたび北海道立旭川美術館の「旭川美術館だより『氷華』No.64」に私のインタビュー記事が掲載されました。
学芸課長の佐藤由美加氏が私の工房に来てくださり、長時間のインタビューを通して、作品のこと、仕事のこと、諸々まとめていただきました。
記事はこちらのリンクからご覧頂けます▶hyoka_64.pdf (hokkaido.lg.jp)
イタリアはヴェネツィアにてミケランジェロ財団主催のHOMO FABER展が開催中です
「創作をする人間」に着目した展覧会を続けてきたHOMO FABER展が、今回は日本古来の伝統工芸にフォーカスし12人
展覧会のキュレーション
本展覧会に関連してはアメックス会員誌「DEPARTURE
例年桜の咲くころ恒例の「工芸Kōgeiの創造ー人間国宝展ー」が、今年も銀座和光で始まりました。4月13日まで無休です。
普段出品することの多い公募展は、その長い歴史の中で自然と出来上がった「制約」があるのですが、その点この会は自由に取り組めることが魅力です。人間国宝展と銘打っていますからその格調を保たねばならず緊張はしますが、他ではできない作品の製作・出品を心掛けています。
今日から第62回東日本伝統工芸展が始まりました。この展覧会は公益社団法人日本工芸会の東日本支部在住作家による展覧会です。支部と言っても関東甲信越から北海道までを含む大きな組織です。この展覧会の立ち上げには亡父も深くかかわっていたので思い出深い展覧会で、また私自身、若いときに何度か受賞をしたことでずいぶん励まされました。
今年は欅の小さな箱を出品しています。欅を多用しない私ではありますが、今回使った欅は特別杢目が美しく、玉杢でもなくモクモクと湧き上がる雲のような木目が特徴で、この良質の欅と黒柿材を合わせて小箱としました。中には用途に応じて懸け籠が入れられるようになっています。ご高覧頂けますと幸いです。
第62回東日本伝統工芸展
会期:2022年4月6日㈬~11日㈪
会場:日本橋三越本店7階
リンク:https://www.mistore.jp/shopping/event/nihombashi_e/higashinihon_50